熊本市中央区細工町の白梅天満宮にて、熊本地震で倒壊した狛犬の再建

熊本市をはじめ熊本県全域で、お墓、石材の仕事をさせていただいております今村石材工業です。熊本市中央区細工町の白梅天満宮にて、熊本地震で倒壊した狛犬の再建をお手伝いさせていただきました。

 

熊本市中央区細工町 白梅天満宮 狛犬

 

数年前に天満宮の鳥居のご奉納をお手伝いさせていただいた方からのご紹介で、狛犬の建立をご相談いただきました。熊本市中央区細工町にある白梅天満宮という神社様で、当社からは車で2,30分のところです。

 

こちらは狛犬の台座です。平成28年の熊本地震の影響で倒れてしまい、お話をいただいた時は台座だけになっていました。地元熊本の島崎石で作られており、「大正3年5月」と刻まれています。ほかには、発起人の方のお名前が連名でいくつか彫られていました。地震の影響で台座もヒビが入ってボロボロになっていたので、狛犬の建立にあたっては台座から新しく作り直すことになりました。ご希望をうかがってご提案、お見積りを差し上げて、建立をお任せいただきました。

 

まだ真新しい鳥居をくぐってすぐの場所に、新しい狛犬が完成しました!

 

向かって左側の狛犬です。今回は壊れた台座の復元という形で、既存のものを採寸して同じ形・同じ寸法で製作しました。正面には、「細工町白梅天満宮青年会」と彫刻させていただきました。以前は島崎石で作られていましたが、今回は丈夫な白御影石で製作しました。

 

狛犬の実物はなかったので、いただいた昔のお写真や台座の大きさから推測して、ちょうど良いサイズの狛犬を設置しました。こちらは子どもと一緒の「子取り」の狛犬です。

 

台座の背面には、ご希望で以前の台座に刻まれていた建立年月を彫刻しました。

 

右側の狛犬です。こちらは鞠を持ったいわゆる「玉取り」の狛犬です。

 

こちらの台座の背面には、平成28年の熊本地震で被災したこと、それを今回再建したことを彫刻しています。これまで受け継いで来られた町の歴史として、残すことができました。

 

今回ご依頼いただいたのは細工町白梅天満宮青年会の皆様でした。まだお若くて、熊本弁でいえば「むしゃがいい」、とても頼もしい方で、お引き渡しの時には大変喜んでいただけました。このたびの狛犬の再建にあたり、数ある石材店の中から当社にお声かけいただいて、町の守り神様を再建しようという若い方々のお手伝いができましたことを、大変ありがたく思っております。100年・200年と残る狛犬の再建は、青年会の皆様にとっても大事業だったことと思いますので、無事に終えられてホッとされているのではないでしょうか。このたびは貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました。